RECOMENDお役立ち情報

学校における消毒の方法について(令和2年6月4日 文部科学省)

2020.06.09

学校再開に向けた新型コロナウイルス感染症対策等について、文部科学省が令和2年5月22日に発出した「学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル」に、新たな情報が追加されました。
関係各位におかれましては、ご一読いただき、学校薬剤師等と連携し、適切な消毒を行うようお願いいたします。

※なお、下記内容については、後日、「学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル」に追加します。

追加情報

1.日常的な消毒について

①消毒薬等について
  • 物の表面の消毒には、消毒用エタノールや 0.05%の次亜塩酸ナトリウム消毒液を使用します。
    また、一部の界面活性剤で新型コロナウイルスに対する有効性が示されており、それらの成分を含む家庭用洗剤を用いることも有効です。
  • 次亜塩素酸水は、「次亜塩素酸ナトリウム」とは異なるものであり、新型コロナウイルスに対する有効性についてはまだ十分確認されていません。
  • ※児童生徒等には次亜塩素酸ナトリウムを扱わせないようにしてください。

②消毒の方法について
  • 児童生徒等がよく手を触れる箇所(ドアノブ、手すり、スイッチなど)や共用物は 1 日に1回以上、消毒液を浸した布巾やペーパータオルで拭きます。
  • トイレや洗面所は、家庭用洗剤を用いて洗浄します。
  • 消毒作業中に目、鼻、口、傷口などを触らないようにしてください。
  • 換気を十分に行います。

〇エタノールを使用する際の注意点について

  • エタノールを布等に含ませ、消毒対象を拭き、そのまま乾燥させます。
  • 揮発性が高く、引火しやすい性質があるため、電気スイッチ等への直接の噴霧は故障や引火の原因になります。

〇次亜塩素酸ナトリウムを使用する際の注意点について

  • 次亜塩素酸ナトリウムで消毒する際は、必ず手袋を着用します。なお、ラテックス製ゴム手袋を使用する場合はラテックスアレルギーに注意が必要です。
  • 手指消毒には使用しないでください。
  • 色落ちしやすいものや腐食の恐れのある金属などには使用しません。
  • 非常にアルカリ性が高く、薄めた液でも材質によっては変色や腐食を起こす場合があることから、拭いた後は必ず清潔な布等を用いてしっかり水拭きし、乾燥させます。
  • 希釈した次亜塩素酸ナトリウムは使い切りとし、長時間にわたる作り置きはしないようにします。
  • 次亜塩素酸ナトリウムの噴霧は、吸ったり目に入ったりすると健康に害を及ぼす可能性があるため、絶対に行わないでください。
  • 製品の使用上の注意を熟読の上、正しく取り扱ってください。

〇次亜塩素酸水の噴霧について

  • 次亜塩素酸水の噴霧器の使用については、その有効性及び安全性は明確になっているとは言えず、学校には健康面において様々な配慮を要する児童生徒等がいることから、児童生徒等がいる空間で使用しないでください。

〇新型コロナウイルスに対して効果が確認された界面活性剤を含む洗剤について

  • 効果が確認された界面活性剤を使用している洗剤のリストが独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)のホームページ (https://www.nite.go.jp/information/osirasedetergentlist.html)で公開されています。
  • 使用する際には、経済産業省及び NITE が作成したパンフレット「ご家庭にある洗剤を使って身近なものを消毒しましょう」 (https://www.nite.go.jp/data/000109484.pdf)を参考としてください。
  • 手指、皮膚には使用しないでください。
  • スプレーボトルでの噴霧は行わないでください。

2.感染者が発生した場合の消毒について

 児童生徒等や教職員の感染が判明した場合には、保健所及び学校薬剤師等と連携して消毒を行いますが、必ずしも専門業者を入れて施設全体を行う必要はなく、当該感染者が活動した範囲を特定して汚染が想定される物品を消毒するようにします。なお、物の表面についたウイルスの生存期間は、付着した物の種類によって異なりますが、24 時間~72 時間くらいと言われており、消毒できていない箇所は生存期間を考慮して立ち入り禁止とするなどの処置も考えられます。

 消毒は上記1を参考に行いますが、トイレについては、0.1%の次亜塩素酸ナトリウム消毒液または消毒用エタノールを使用して消毒します。

【参考】厚生労働省のホームページにおいて、新型コロナウイルスについて、「物の表面についたウイルスは時間がたてば壊れてしまいます。
ただし、物の種類によっては 24 時間~72 時間くらい感染する力をもつと言われています。」とされています。 (https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00001.html#Q2-1 「新型コロナウイルスについて 問1」より)

【本件連絡先】

文部科学省初等中等教育局健康教育・食育課
03-5253-4111(内線 2976・2918)